英文学・ポピュラー音楽研究

九谷浩之

「シェルショック・ロック」Shellshock Rock

についてのコメント紹介文

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イギリス本土の労働者階級出身のパンクたちは「退屈」を彼らのロック音楽の起爆剤としていた。その一方で北アイルランドのパンク野郎どもが彼らの音楽の動機としていたのはまさに彼らがその真っ只中で生きていたカトリック陣営とプロテスタント陣営間の「紛争」であった。「退屈」を感じることを許さない政治的な緊張の中でスティッフ・リトル・フィンガーズは「もう一つのアルスター」を手に入れようと歌った。皮肉なことであるが北アイルランドのパンクロックはその暴力的なビートと怒声でもって現実の「紛争」が振るう軍事的な暴力に対抗したのである。北アイルランドのパンクによるこの異議申し立てが無力なものでしかなかったのかどうか、それはこのドキュメンタリーを観た後で視聴者各人が判断すべきことであろう。

九谷浩之(英文学・ポピュラー音楽研究)

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